ニッコールクラブ会員展 吉村 俊祐「魔女は思春期 ココロの旅」インタビュー
会場:ニコンプラザ東京 THE GALLERY
会期:2024年8月6日(火)~2024年8月21日(水) 日曜休館
※8月10日(土)~8月15日(木)休館
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
「第67回ニッコールフォトコンテスト」でニッコール大賞&長岡賞を受賞された吉村俊祐さん。その際にも作品の被写体となった娘さんですが、現在までの成長の過程をまとめた写真展がニコンプラザ東京 THE GALLERYにて開催中です。
今回の写真展開催について、吉村さんにお話しを伺いました。
写真展を開催された経緯を教えてください。また、苦労したことはありますか? |
今回は、「宮崎県芸術家支援プログラム」の支援を受けて、写真展を開催できることになりました。宮崎県から東京で写真展開催をしようとするととても費用がかかりますが、このプログラムによって交通費などを負担していただくことができます。
とはいえ、ニコンプラザ東京 THE GALLERYで写真展が開催できるかは審査にかかっているので、その支援期間中に合格をもらうことができるか……という、非常にプレッシャーがある中で応募したというのが苦労話のひとつです。
写真展を開催しようと思った理由は、アマチュア写真作家として、娘が成長していく中でのひとつの節目として、自分の作品を形にしておきたかったからです。フォトコンテストだけでは自分のやりたい表現はできないところもあるので、たくさんの枚数を使って写真作家としての表現をやってみたいと思いました。
工夫された点について教えてください。 |
大きい会場で本格的な個展をやるのは初めてなので、自分の写真展ならではの特徴を出したいと思いました。いろいろな方の個展の様子を参考にしながら、大きなタペストリーを使っています。透ける素材で奥が見えるようにしたり、布の下に重りをつけずにひらひらさせたのも「魔女」という今回のテーマに由来して、風を感じるような雰囲気を表現できたらいいなということで採用しました。
作品制作や写真の展示などでアドバイスを受けたことはありますか? |
プロの写真家さんからのアドバイスは特に受けていませんが、ニッコールフォトコンテストの表彰式で知り合い、友達になったニッコールクラブ会員の方に相談させていただきました。その方も今度、写真展を開催されるそうです。
今回の「魔女」というのは、娘さんのことですね。 |
はい。16歳、高校1年生です。小さい時から家族で写真を撮ることを日課にしているので、今でも撮影を嫌がるということはありませんが、そんな娘もいわゆる「かわいい」子供から、大人の女性になっていく過程にあります。表情も幼い頃のように豊かな感情を出すことも減り、難しいところもあるんですが、そういったところもどうやったら上手く撮れるかと模索しています。
娘が小さい頃から集めて作り上げたのですが、今回の個展に応募するにあたっては5年くらい前の写真から選んでいます。
合格通知を受けた時のご感想は? また、ご友人やご家族の反応はいかがでしたか? |
支援プログラムの対象期間中に絶対合格しなきゃ、と思っていたので、合格のお知らせを受けた時はほっとしたというか、「よかったー!」と思いました。
娘は、「おめでとう」とビールを買ってくれて嬉しかったです(笑)。友人も親族も含めてすごく喜んでくれています。娘も宮崎から写真展を見に来てくれる予定で、楽しみです。
撮影で使われた機材は何ですか? また、撮影時の工夫があれば教えてください。 |
ボディは主にZ7を、レンズはNIKKOR Z 24-70mm f/4 S、NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sを使っています。
コロナ禍以降、娘が思春期に入ってからは撮ろうとしてもなかなか動きや表情が出にくかったりしたので、三脚を立てて自分も一緒になって入って撮ったり、家族の変化に対して撮り方も変えて試しながら撮影しています。
今後の目標と、PHOTO HUBをご覧の方にメッセージをお願いします。 |
宮崎県の中で写真をやっていても都会で写真展をやる人はなかなかいないので、今回の経験を宮崎県の写真仲間にも伝えて、宮崎県の写真文化のステップアップに繋げていきたいと思います。
宮崎県からということで東京にはあまり知り合いがいませんが、もし良ければたくさんの方に見に来ていただけたらと思います。
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