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写真展

ニッコールクラブ会員展 上本 恵一「京洛遊歩」インタビュー

会場:ニコンプラザ大阪 THE GALLERY
会期:2024年7月18日(木)~2024年7月31日(水) 日曜休館
   10:30~18:30(最終日は15:00まで)

ニコンプラザ大阪のTHE GALLERYにて、ニッコールクラブ会員の上本 恵一さんの写真展が開催されました。写真展開催までの経緯や、所属されているニッコールクラブみやこ支部についてなど、お話を伺いました。

今回の写真展について教えてください。

京都は洛東、洛北、洛西、洛中、洛南というエリアに分かれていて、「京洛」は京都の町全体を指す言葉です。自分なりに「京都を感じる写真」を意識して楽しみ歩きながら撮影をしたので「京洛遊歩」というタイトルをつけました。「何故、この写真が京都なの?」と見る人に考えてもらったら面白いかな、と思いながらレンズを向けています。

写真仲間から、「京都の有名な神社仏閣、舞妓さんを撮るな。それで"京都です"なんて、当たり前や」と言われまして。何を撮ったらいいかわからなくなったりもしましたね。

ニコンプラザでの写真展は過去に2回開催していますが、今回の写真展の審査は3回落選しています。わたしの写真はいつも、散漫だとかまとまりがないと言われるのですが、4回目のチャレンジで受かった時は嬉しかったですね。80歳になる前にもう1度やりたいと思っていたのですが、79歳と11ヶ月で開催することができました(笑)。

今年、80歳を迎えられるという上本 恵一さん
これまでいろんな写真クラブに属されてきたそうですね。

ニッコールクラブに入る以前は、写真を撮るのが苦しい時期もありましたが、だんだん楽しくなってきたんです。その辺の石ころでもいいから、何でも撮ろうと。組写真を見るようになった影響もあると思います。

わたしが所属しているニッコールクラブみやこ支部の皆さんは組写真に熱心ですし、ギャラリーを目標にしている仲間が多いので、刺激を受けています。

設営風景
写真展を開催してみようと思ったきっかけは何ですか?

最初はまわりの写真仲間が写真展をやっていたので、自分も1度はやってみたいなぁと思うようになったのがきっかけです。

ただ、これまでわたしが見に行っていたのは自分で申し込んで開催が可能な審査のない写真展でした。ニッコールクラブ会員がニコンプラザで開催できる写真展は、プロの写真家による審査制なので、これに受かれば「本物」だろうと。自分も本物の写真展をやりたいと思ったんですね。

でも、これまでいくつかの写真グループで展示に挑戦してきましたが、ニッコールクラブの審査は厳しいですね(笑)。

写真を始めたきっかけは何ですか?

わたしは20年くらい前から手描友禅の職人をやっているのですが、ふだんはずっと座っているので、運動もかねて写真を始めました。あと、仕事の資料としてスケッチ代わりに写真を撮っていたんです。その後、仕事関係の仲間に紹介を受けて写真グループに入ったりして、いい仲間といい先生に恵まれてきました。

ニコンカレッジ講師の藤岡亜弥先生にもアドバイスを受けたのですが、自分の作品には藤岡先生の影響も出ていると思います。

写真展を開催して、まわりの反応はいかがでしたか?

家族や写真仲間が一緒に喜んでくれました。みやこ支部の皆さんもですね。みやこ支部に入ってからはいろんな人と出会えて、プロの写真家の先生とも知り合えました。ニッコールクラブ シニア・アドバイザーの大西みつぐ先生にも作品制作に際してアドバイスをいただきました。撮影した作品に対していろんな感想やアドバイスをいただけて、とても充実しています。

みやこ支部にはニッコールフォトコンテストの大賞受賞者の方などすごい人が多くてびっくりしました。でも、「自分が自分が」という人があまりいなくて和気あいあいとしています。

上本さんの写真展に駆けつけた、ニッコールクラブみやこ支部の皆さん
これからの目標と、写真展開催を目指す方にメッセージをお願いします。

次回の目標……80歳になってから目標を持つのは大変ですが(笑)。今は京都の植物園で花をモノクロで撮り始めています。枯れた花に惹かれるので、友達には「あんたの花は汚い!」と言われますけど、撮るのが好きなので写真展の審査に通る・通らないは別にして、応募したいと思っています。

とにかく、自分で好きなものを撮った方がいいですね。それから、撮った作品はプリントした方がいいです。プリントしたものを10枚撮りためて、それを繰り返すとテーマが見えてくることもあるので、タイトルは先に考えずにとにかく楽しく写真を撮ることが大切だと思います。

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