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寄せる光

f18mmF2.8 絞り開放 露光30秒 ISO1600 (撮影 2023年6月)

 この撮影地は、かなり暗い場所です。近くに外灯はありません。足下は暗順応してようやく見える明るさです。山奥で見上げた空と低空の明るい空です。写野の方向60Km以内で人口3万人を超える市町村は無いと思いますので、低空の緑の光は遠くの都市の明かりが大気に反射しているものと思います。前景は補助光を与えない限り写りません。

 

さそり、いて座が日周運動により光害の少ない空の方向へ移動するのを待って撮影したものです。                      同日、f35mmF1.4 絞り開放 露光14秒 ISO1600
同日、薄明時の撮影地周辺です。 f18mmF2.8 絞り開放 露光25秒 ISO3200

 

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1 件の返信 (新着順)

空のグラデーションがとても綺麗ですね。緑の光が気になったのですが、「都市の明かりが大気に反射」するとこんな風に写るんですね😲✨山の稜線がくっきりとしたシルエットになっていて、あたりの暗さが伺えます。ほしぞらほうこうにんさんの星景写真をいつも楽しみに拝見していますが、足元には気を付けてくださいね😌


 コメントありがとうございます。
 日没直後や日の出直前のグラデーション空と同様で上空の空が暗ければ暗いほどグラデーションが出るものと思います。フィルム撮影でも同様ですが、緑色で表現された光は私達の生活というか営みの光が上空へ漏れた結果で、長時間露光すればするほど顕著になって表れます。分かりやすくと思い「大気に反射」と書きましたが、正確に言いますと、都市の光が上空の空気分子に当たり散乱(雲の場合は反射)した光を遠くから見ているのだと思います。日没直後や日の出直前の空と同様の現象(太陽の代わりが都市の光で、撮影地からは都市の直接光は地平線の下で見えません。)と思います。この光を弱めるためには光害カットフィルターの装着、デジタルでは短時間露光で撮影した画像を複数枚合成する方法がありますが、私は今のところ昔ながらの一枚撮りでの表現を続けています。
 確かに夜間は足下の情報が少ないですね。撮影予定地は日中に下見をして安全を確保しています。夜間ですから姿が見えず、音が聞こえるだけですから近づいてくる野生生物には驚かされることもあります。 運が良く熊には未だお目にかかっておりませんし、これからもお目にかかりたく有りませんね。
 添付の画像で山間の灯りは近くの集落の灯りです。右下の明かりは撮影地から約70Km離れた中核市の光芒の一部が見えています。
D700 f28mmF1.4絞り開放 露光20秒 ISO1600 (撮影2019年6月)

詳細なご説明と新しいお写真までありがとうございます!光害カットフィルターもあるとのことですが、わたしはこの地上の光が描くグラデーションにとても惹かれてしまいます😊こちらは薄ピンクに見えますね。
事前にしっかり下見をされているとのこと👏やはり安全第一です。熊による人身被害は今年は過去最多という報道を目にしました。どうかお気をつけて!

 長くなってしまいました。熊が人里近くまで降りてきて困ったものです。撮影では、人里からかなり山奥へ離れますので結果的に熊の留守中にお邪魔しているのでしょうか。
 この光害のグラデーションの色は肉眼では見えません。撮影して初めて色が分かります。肉眼では白色又は暖色系の光芒に見えています。図書からの知識ですが、微弱な光なので視覚細胞の「桿体」で光を感じているのだそうです。皮肉なことに「桿体」は感度は良いのですが色覚を感じることは出来ません。色覚は、もう一つの細胞「錐体」で受け持っていますが、こちらは低感度で微弱な光には感じないとのことです。 フィルムでは濁った色に発色することが多かったです。色としては、緑、暖色系など光源に起因した色になっていたようです。デジタルカメラの登場でフィルムの感度を大幅に超える高感度撮影が出来るようになって鮮やかな色に表現できるようになったのではないかと思っています。ただ、人工衛星の数も多くなり光害がこのまま進むと美しい星空は昔話になるかも知れません。なかなか一筋縄では行かないものですね。また長くなってしまいました。コメント、感想有り難うございました。撮影の参考にさせて頂きます。