むかし「トラック野郎」という映画があったなぁ、バンコクできらびやかなトゥクトゥクを見て思い出した。

旅行していて思うのはその土地土地で便利な移動手段に違いがあって、それが旅行する者にとって楽しみであったり、戸惑うところでもある。驚異的なスピードで発展しているバンコクでは、高架型鉄道網の拡充や地下鉄の建設などで従来の自家用車、タクシー、バイクタクシー、トゥクトゥクなどに頼っていた移動形態が変わりつつある。さらに若者のあいだではスマホアプリを使った配車予約サービスなどが人気のようだ。とは言っても朝の出勤時にはバイタク（モタサイ）を待つ人が列をなしているし、トゥクトゥクは観光名所を巡るにはいまだに便利な移動手段だ。配車予約サービスや公共交通機関と違って運賃があらかじめ決められていないので、乗り込む前に目的地を言って料金を交渉するのもスリリングな瞬間だ。モタサイやトゥクトゥクがバンコクの道を我が物顔で駆け抜けるサマはタイの首都の活気を象徴する街の風景でもある。

30 October 2024