会報278号フォトコンテスト
ニッコールクラブ会報誌上で、会員限定のフォトコンテストを開催しています。上位入賞作品をご覧ください。
サロン・ド・ニッコール モノクロームの部 1席 |
「化身」水野伸治(奈良/大阪南支部)
撮影機種:D750 レンズ:AI AF Zoom Nikkor 24-85mm F2.8-4D(IF)
選評:ニッコールクラブ シニア・アドバイザー 大西みつぐプリントは、ちょっと懐かしい「ニッコール調」と言われそうですが、目力にこちらが貫かれる強さがあります。被写体やその場の出来事をはるかに超えていくイメージ。「白塗り」という非日常の身繕いに留まらない、根源としてのメッセージを発しています。少年の切実な叫びや表現を通して、私たちに突きつけられている今という時代の様相が浮かびます。たじろいで逃げてしまうのではなく、しっかり向き合うことを教えられます。 |
サロン・ド・ニッコール カラーの部 1席 |
「出番に備えて」加藤正樹(愛知/愛岐支部)
撮影機種:Z9 レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
選評:ニッコールクラブ アドバイザー 熊切大輔女の子が巫女さんとなりこれから例祭の舞台で踊るという、大役の前の一瞬の緊張感をとらえた作品です。柔らかい光が被写体を照らしていますが、立体的にかつドラマチックなライティングになっています。その横には鏡の縁なのでしょうか、半円形の縁取りがアクセントになって非常によく効いています。そして何より印象的な画作りなっているのが、周辺の黒く締まったシャドウ部分をたっぷり使って女の子の表情を印象的に引き出したところでしょう。 |
ネイチャー・フォトサロン 1席 |
「雪原のハンター」田畑寿彦(北海道/道北支部)
撮影機種:Z9 レンズ:NIKKOR Z 180-600mm f/ 5.6-6.3 VR
選評:ニッコールクラブ シニア・アドバイザー ハナブサ・リュウ雪が浅くなった春先、キタキツネが音を頼りに雪の下のネズミを探して捕獲する時に、まず尻尾を噛んで放り投げるそうです。真っ白な雪の上で繰り広げられる自然界の死闘ですが、ネズミの手足を伸ばした姿や「キャー」という吹き出しが付きそうな表情、キタキツネの「してやったり」と言わんばかりの姿などからマンガ的なユーモアも感じました。完璧にシャッターチャンスをとらえた見事な作品です。 |
ステップアップ・フォトサロン 特選 |
「現代と昔の乗り物」阿部康男(栃木)
撮影機種:D750 レンズ:AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
選評:ニッコールクラブ アドバイザー 秋山華子かつては庶民の移動手段であった人力車も、現在は遊覧目的で、観光地で見ることができます。この |
ステップアップ・フォトサロン 特選 |
「ひっそりと咲く」安藤幸広(愛知)
撮影機種:D750 レンズ:AF-S VR Zoom Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)
選評:ニッコールクラブ アドバイザー 秋山華子木陰に咲く百合に光が差し込んで輝き、立体感を帯びている様子から、光を求めて花開く生命の美しさが感じられます。青みがかったホワイトバランスによって、青・白・ピンク・黄の色とりどりの百合たちが画面いっぱいに写し出されていて、細部まで見応えがありますね。また、斜面に咲く花をねらって撮影したことで、個々の花が引き立ち、美しい百合畑を眼前にしたような気持ちになれました。 |
ステップアップ・フォトサロン 特選 |
「日常生活」中山光春(大阪)
撮影機種:Z8 レンズ:NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
選評:ニッコールクラブ アドバイザー 秋山華子縦位置構図と圧縮効果により、坂道に沿って折り重なるようにビルがそびえ立つ様子が写されています。ビルそれぞれに沢山の窓があり、人々が集い生活を営んでいるのだろうという想像が掻き立てられました。情報量が多いシーンでありながら、カメラのアングルとシャッターを押すタイミングにこだわったことで、ビルの直線と坂道の曲線の組み合わせが面白く、行き交う人や車の配置もバランスよく写し止めています。 |